施術する時にいつも気をつけていることがあります。
いろいろ勉強していてわかったのですが、同じように施術をしてもできる時とできない時があるのです。
何が違うんかな~と思ったら、それは「手の使い方」と「立ち方」です。
今回は「手の使い方」について書いてみます。
当たり前のことですが、施術をしようと思うと患者さんの体に触らなければなりせん。
しかし、人の体は触られると緊張します。
ここで少し実験です。
まず何も気にせずに深呼吸をしてください。
どれだけ吸えるかを覚えといてください。
次に頭を両手でグッと押しながら深呼吸をしてください。
触らない時に比べると呼吸がしにくくなるのがわかりますか。
頭は人間の体の中でも敏感なところなので少しのことでも体には変化が現れるのです。
無意識のうちに体が緊張しているのがよくわかりますよね。
自分で触っても緊張するので他人が触るとなおさらです。
だから施術をするときは細心の注意をしなくてはいけません。
よく「触ってるだけなのに動きやすくなるのが不思議」と言われますが、それは緊張しないような触り方をしているからです。
このような触り方は変化をもたらすだけではなく、変化がわかるようになります。
具体的には関節が動いているか動いていないか、筋肉が固いか固くないかがわかるようになります。
施術の前には必ず肩や背中や足や首の動きや張り感をチェックします。
どこが動いてなくて、どこに張り感があるかがわかっていないと適切な施術ができないからです。
その時にもよく「肩が上がらないのはわかってたけど、ここで引っかかってるのか」と言われます。
ご自身で動かすときは無意識に動かない場所をさけて動かしているからです。
施術で効果をだすことは大事ですが、そのためにはどこで引っかかっているかがわかるようになることも大事なのです。
では、どのように触っているかというと
ただ優しく触るのではなく、手にある吸盤が吸い付くように触る
です。
言葉にするとこんな感じになりますが、分かりづらいですよね。
僕もこれができるようになるまでには苦労しました。
なんせ、できている時とできていない時を見比べても全く違いがわからないからです。
そこでヒントになったのが触る時に使う筋肉です。
出来ていない時はこの筋肉を使っているけど、できている時は特定の筋肉を意識したらいいことが分かったのです。
まだまだ修行中ですがひとつステップアップできたと思えました。
とても繊細な作業なので、毎朝触る練習をしてから施術をするようにしています。
ぜひ「触り方でこんなにも違うのか」を体験しに来てください。